Oxford Summer School 体験記 近藤 辰也 (イギリス分科4年)
私はIARU GSP(International Alliance of Research Universities Global Summer Program)の中でも、オクスフォード大学で開催されたGlobal Challenges of the 21st Centuryに参加した。期間は7月4日から29日までの26日間。宿泊した寮、エクセターカレッジは、14世紀に建てられオクスフォードの中でも中々に歴史があり、ロード・オブ・ザ・リングで有名なトールキンも学んだことで知られている。また、東京大学からの奨学金、オクスフォード大学からの奨学金、そしてJASSOからの短期交換留学向けの奨学金(予定)が給与の形で与えられ、航空券を除けばほぼタダで参加できることも私にとっては決め手であった。
寮生活について
プログラムの内容について
学業に関して言えばはっきり言って、大変にチャレンジングである。私はAIKOMを用いて、ニュージーランドはオタゴ大学にて1年間交換留学しており、それなりに海外で学ぶことのつらさを身に感じていたつもりであったが、比較にならぬほどタフなサマースクールであった。ついた初日に、2日後までの締め切りの1500wordsのエッセイと最低限読むべき7~8個の論文や記事について知らされたときは絶句した。ネイティブでも苦戦するエッセイに取りくむのは、中々に骨が折れた。
また、世界中の有名大学から厳しい選抜を勝ち抜いてきた学生との真剣なディスカッションは、スピーディでかつ高級語彙のオンパレードとなり、貢献することはかなり難しかった。また、私がノンネイティヴである以上に、テーマとなっている気候変動について何の知識もなかったことが、よりこのサマースクールをハードにしたといえる。
交流に関して言えば、かなりの学生がネイティヴ、もしくは完全にネイティヴレベルの英語のスキルがあったため、仲良くなることにも中々の労力がいた。しかしながら、1ヶ月もの間、苦楽と食事をともにするにつれ、毎日パブに繰り出す仲になっていくものであると、サマースクールが終わった今は思う。1時間、1杯だけといいパブに繰り出し、その後各人部屋に戻って勉強したことや、公園で競技フリスビーに興じたのは良い思い出である。また、複数の講義やゼミに参加するため、多くのバックグラウンドを持つ知己が出来ることも特筆に価する。
最後に・・・
私は、『伝統ある学校、伝統ある寮で、世界中から集まった秀才たちのすごさを肌で感じ、自分も必死にくらいついていくことで自分磨きしたい』というつもりで参加した。その動機からすれば、今回のサマースクールへの参加は妥当だったといえる。ただ、相当な英語力と精神力がなければ得られるものも少なくなるだろう。異国での生活になれていなければ、猶の事である。東京大学の学生の応募率が異常に低いのもある意味納得である。しかし、他の大学からは数十倍、数百倍の倍率をかいくぐった猛者達が最高の学びの環境のもと集い、互いを刺激しあう。このことは、今年度のGSPの目標が『次世代のグローバルリーダーを育てること』ことからも想像に難くない。私は『グローバルリーダーになる』なんてつもりは毛頭ないが、グローバルリーダーとはどういうものか、単純に言えば『世界にはすげぇやつが一杯いる』ということが分かり、『俺も負けてらんねぇ!』というモチベーションになった。今後、就職した後にも活かされるであろう貴重な体験になったことは間違いない。そこで、覚悟とある程度の語学力をもった学生は、積極的に参加してほしいと思っている。中々に得られない貴重な体験をほぼタダで味わえるとなれば、寧ろ応募せずにはいられないという学生が増えることを願っている。
2021年度 新3年生・大学院生 入進学ガイダンス
イギリス研究コースの入進学ガイダンスは、下記の日程でオンラインで開催されます。
オンラインのURLについては、メールにてお伝えいたします。
4月2日(金)15:00-
尚、大学院の地域文化研究専攻全体の入学ガイダンスは、同日13時より開催されます。